准看護師

深刻化する看護師不足!つらい現状を改善するには?

つらい思いをしている看護師

以前から指摘されている医療現場での看護師数の不足は、現在も続いていると言われます。

将来的に、超高齢化社会の進行によって看護師の需要はますます増大していくと考えられ、社会的にも看護師不足の解消が急務となっています。


看護師不足問題の現状について、悪循環を引き起こしている要因や、これに対し看護師はどう行動すればよいのかについて説明します。

深刻な看護師不足の実態は?

人手不足で忙しい看護師たち

看護師不足がなかなか改善しないのはなぜでしょうか?統計データや現場の声から、その実態を確認してみましょう。


データから見る看護師不足の実態は?

日本看護協会による統計資料では、看護師・准看護師の就業者数は、毎年2万~3万人ずつ増加しており、2013年時点で約147万人です。

そして、この年の看護師の離職率は11.0%、人数にして約16万人が離職したことになります。


離職者は多いですが、全体の就業者数は少しずつ増加していることが分かります。

ただし、病院以外の施設へと看護師の就業場所が少しずつ分散する傾向があります。


必要な場所に必要な数の看護師が就業しているとは限らず、絶対数の不足する現場で、看護師の激務が問題になっているのが現状です。


忙し過ぎてパニック寸前!つらい看護師の職場

日本医療労働組合連合会の調査によれば、調査対象である看護師の2/3が「1年前に比べ仕事量が増えた」と回答しています。

これを示すように、「仕事が多すぎてパニック寸前」「月8日の夜勤が守られない」「病気になっても休めない」いった声が寄せられています。


「仕事を辞めたいと思うか」という質問に対しては、21.7%が「いつも思う」、57.6%が「ときどき思う」と回答しており、実に8割近くの看護師が、仕事を辞めたいと考えていることが分かります。


看護師が仕事を辞める理由は?

離職経験がある看護師にその理由を尋ねた質問では、「出産・育児のため」が22.1%、「結婚のため」が17.7%となっています。

約4割の方が、ライフステージの変化を理由に看護師を辞めています。


そして、「超過勤務が多い」「休暇が取れない、取りづらい」「夜勤の負担が大きい」など、勤務条件への不満を理由に退職したという回答が目立ちます。

「人手不足で仕事がきつい」「思うように休暇が取れない」「夜勤が辛い」など、看護師不足の影響と思われる声が多く寄せられています。



看護師が不足する原因:7対1看護体制とは?

7対1看護体制で働く看護師

看護師不足の一因が、7対1看護体制にあるという指摘があります。

これはどのような看護体制で、なぜ看護師不足を招くのか、さらに国が取り組んでいる看護師不足解消のための施策について紹介します。


7対1看護体制とは?

7対1看護体制とは、患者7名に対し看護師1人を配置する体制を指します。これに対し、10対1看護体制があります。

比較してみると、7対1の方が看護師1人の受け持ちが少なくなるために、じっくりと患者さんをケアすることができ、患者さんも安心できるというメリットがあります。


ただし7対1看護体制では、雇用しなければならない看護師数が増加します。

人件費の増加に応じて診療報酬は高く設定されることになり、結果的に医療費の増大を招くという問題があります。


なぜ7対1看護体制が不足の原因になるの?

7対1看護体制によって看護師の需要が増加すれば、必然的に供給が足りない状態、つまり看護師不足の状況になります。

また、適切な看護体制を維持するため、患者さんそれぞれの看護必要度を評価し、入力するという作業が生じます。


これは必要な作業である反面、アンケートでは、看護師の半数以上が「入力作業を負担と感じている」と回答しています。

看護業務の変化に関する調査では、7対1看護体制によって担当数患者数が減少したにもかかわらず、「患者への対応が改善した」「仕事量が減った」という回答は1割にとどまります。


むしろ、「休暇が取りにくくなった」「以前より過重労働になった」「夜勤の交代・調整が難しくなった」という回答の方が多くなっているのです。


看護師不足に対する政府の取り組みは?

厚生労働省は1992年、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」を制定し、これに基づいて看護師不足の改善策に取り組んでいます。

まず看護師・准看護師・保健師・助産師の免許を持っていて、就業していない方に届け出を促し、免許所有者を把握しています。


さらに、各都道府県にナースセンターを設け、看護師の就業相談に応じ、復職やスキルアップのための研修を実施するなど、看護師の就業・復職をサポートしています。

そして日本看護協会では、看護師がライフサイクル、家庭状況に応じた働き方を選択できるように、多様な勤務形態を提案しています。


例えば、1日5時間など短時間で働ける正職員、特定の日や週で働ける変形労働時間制、フレックスタイム、交代制・日勤・夜勤の選択などの、勤務体制のバリエーションなどです。


看護師不足が原因のブラックな職場、現状を改善するには?

看護師が現状を改善するには

看護師不足解消のため様々な取り組みがされているとはいえ、問題の解決には至っていません。

そこで、現場の看護師が職場の現状を改善するためにできることについて、いくつか提案を挙げてみます。


働き方を変える

まずは、自分で心身の負担を軽減するための対策を考えてみましょう。

例えばフルタイムではなくパートや非常勤になれば、残業や業務の負担を減らすことができます。


また、より負担が少ない部署、人手が不足していない部署へと異動するという選択や、夜勤を減らしたり免除してもらえないか、相談してみるという方法があります。

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好条件の職場に転職する

より働きやすい環境の職場へと転職する、という選択があります。

例えば院内保育所を設置していたり、時短勤務が可能な病院であれば、復職する看護師が増え、人手不足が改善されている可能性があります。


また療養型病院への転職では、高度な医療処置が少ないため比較的落ち着いて患者さんに向き合い、基礎的な医療を身につけられます。

プライベート時間を大切にしたい方に向いています。


入院設備のないクリニックでは、夜勤無しで、残業の心配なく働くことが可能です。

ただし看護業務以外の雑用も担当すること、スタッフが少ないために人間関係が密になりがちな点に、注意が必要です。


介護施設や訪問看護施設は、ブランク明けでも転職しやすく、自分の都合に合わせて働けるところが多くなります。

ただし、看護師としてのスキルアップやキャリアアップは難しいかもしれません。


自分の進路に迷う時には、看護師専門の転職サイトにまずは登録してみてください。

幅広い分野の看護師求人を比較、検討することができ、困ったことは、看護師転職のプロである専任コンサルタントに相談することも可能です。

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他の職種を検討する

ひとまず休職して、体を休めてから次の進路を考えるという選択肢もありますが、ブランクが長くなれば復職先を探す大変さや不安が大きくなります。

転職エージェントなども活用して、タイミングを見極めながら上手に転職しましょう。


まとめ

  • 看護師全体の就業者数は漸増。需給バランスに偏りがある
  • 離職理由として、ライフステージの変化以外に勤務条件への不満が多い
  • 7対1看護体制で看護師の需給バランスが乱れ、業務が増大
  • ナースセンターの設置など、政府も看護師不足改善に取り組んでいる
  • 雇用形態や勤務条件を見直して、働き方を変えてみる
  • 別の施設や職種への転職によって、環境を改善することが可能

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