准看護師

准看護師から正看護師になる



「准看護師」と「看護師」(正看護師)はそれぞれ認可をする主体が異なる別の資格です。しかし、実際の業務では両者はあまり区別されておらず、同じような仕事をしています。一方で収入面などでは正看護師のほうが高い傾向にあります。

同じ業務をしていて収入に差があるのは納得できないという准看護師の人もいらっしゃるかと思います。その場合、准看護師から正看護師になる方法があります。

准看護師としての実務経験があれば正看護師になりやすい制度もありますので、ここで考えていきましょう。


准看護師から正看護師になる方法



准看護師と正看護師は別の資格ですので、正看護師になるためには国家資格である正看護師試験に合格する必要があります。そのための受験資格をどう得るかということです。准看護師の資格を持っていること=正看護師試験の受験資格ではないことに注意してください。

新しく正看護師向けの勉強をする必要があります。以下で、准看護師から正看護師になる方法について説明していきます。


看護学校に通う



通常、看護師になるためには3年~4年の看護学校、短大、大学での履修が必要ですが、准看護師の場合、全日制で2年、定時制で3年の看護学校への通学で正看護師試験の受験資格を得ることが可能です。

通常の看護師養成課程よりも1年短縮して正看護師試験の受験資格が得られます。メリットが多そうに思えますが、この場合、しっかりと看護学校に通わなければなりません。


全日制の場合は仕事と並行して行うことはまず無理なので、今の職場を休職ないし退職する必要があります。理解のある職場であれば、また雇ってもらうこともあるかもしれませんが、そうならない場合もあります。

職の安定性という意味では結構賭けの要素もあります。今の職場で准看護師として働いていて雰囲気がよいのであれば、少し考えてみる必要があります。


定時制の場合は短時間であれば仕事を続けながら通うことができます。通学費用もそれでまかなうことができるかもしれません。ただし、常勤ではなく非常勤になることが多いと思いますので、待遇が低くなる可能性もあります。

日中→定時制
夜間→病院で夜勤

のような働き方もできますが、心身に大きな負担がかかることになります。なお、准看護師になるための看護学校自体は高卒でなくても通うことができます。


①高校卒業→准看護師学校→准看護師
②中学卒業→准看護師学校→准看護師

の2つのパターンがありますが、②の場合は正看護師試験を受けるためには、准看護師としての実務経験が3年必要になります。


結局、看護業務に早く従事したい場合は准看護師のほうがなりやすいのですが、正看護師になるためには高校3年間分の時間は必要だということです。

最短で正看護師になる方法は、高校の看護科卒業、即准看護師試験合格(3年)→看護学校で正看護師試験の受験資格を得る(2年)のパターンです(高校は卒業しているので実務経験3年は不要です)。 最初から正看護師を目指すよりもこのケースだと1年短縮できます。


通信講座の受講



実際の職場で正看護師になりたいという准看護師の人のニーズに応える形で、2004年に「看護専修学校」という制度が設けられました。

これは准看護師として10年以上の実務経験がある人については、2年間の通信教育を受講することによって正看護師試験の受験資格を得ることが可能になる制度です。


ただし、10年という長期にわたっての実務経験が必要なのですぐにはこの制度は利用できません(実務経験ですので実際に准看護師として働いていないとだめです)。

看護専修学校はそのための通信教育の運営団体だと考えてください。なお、この看護専修学校は通常の看護師になるための通学課程も設けています。一部の正看護師の専門学校が通信講座のカリキュラムを持っているというイメージでいいと思います。


通信講座ですので、働きながら自分の空いている時間を活用して勉強することができるため、これまでの職場で通常の勤務をしながら正看護師の受験資格を得ることができます。

通信講座の難易度は高くありません。そもそも正看護師試験自体の合格率が90%前後であることから、そんなに構えなくてもいいでしょう。准看護師として身に付いた知識があれば大丈夫です。


結局正看護師になるためにはどうするのか



長々と書きましたが、結局正看護師になるためには以下の方法があると憶えてください。


1.正看護師に最初からなる

高校卒業+正看護師養成課程(3~4年)

2.准看護師から転換する

①高校卒業+准看護師養成課程(2年~3年)+正看護師養成課程(2年~3年)
②高校看護科卒業+正看護師養成課程(2年~3年)
③中学卒業+准看護師養成課程(2年~3年)+実務経験(3年以上)+正看護師養成課程(2年~3年)
④(准看護師までの過程は問わず)准看護師実務経験10年以上+通信講座(2年)

と整理できます。特に④は今の准看護師としてのキャリアを維持したまま正看護師になれる方法として覚えておいてください。

なお、一部には④の実務経験10年以上が「5年以上」に短縮されるのではないかという話もあるようです。これは確実なことではないので、そういう話もあるのか程度に覚えておいてください。


学校を選ぶポイント



いずれにせよ、准看護師から正看護師になるためには、看護学校ないし短大等に通う必要があります。通信講座であってもその学校に「入学」しないといけません。

学校の選び方はさまざまなポイントがありますが、「距離」「費用」「難易度」の3つからチェックしてみましょう。


1.距離

人口が多い地域のほうが学校は多く選択の余地があります。働きながら通うのであれば、職場から近いところのほうが当然望ましいです。

また、学生寮などがあるところもあります。全日制に通うのであればそこもチェックポイントです。ただ年齢制限などがあるかもしれません。

2.費用

私立の大学や短大は費用が高額になります。公立学校ならば年間の学費が20万円程度で済むとこともあるようです。ただし、費用が高い学校のほうが設備がいい傾向にはあります。

なお、通信講座の場合は年間30~40万円のところが多いようです。働きながらでしたらさほど負担にはならないかと思います。奨学金制度の適用があるところもありますので、費用面で不安があればそれを受けられるかどうか検討してみるのも1つです。

3.難易度

看護「学校」である以上、入学に際しても選考があります。通信制、定時制の場合はほぼ大丈夫だといわれていますが、全日制の場合はカリキュラムや定員によって難易度が高いところもあります。

難易度が高いところのほうがより内容の濃い教育になるとは思いますが、正看護師試験の合格率は非常に高いため、そこまでこだわらなくてもいいかもしれません。ただ、正看護師になったあと、卒業した学校について評価されることはあります。これは、通常の就職の場合と同じです。

ただ、一般の大学のようにそこまで序列はないと思います。いずれにせよ、学校を選ぶ際は比較できるサイトを参考にしていただくのが確実です。看護師養成学校をまとめたサイトがいくつも存在していますので、それを活用しましょう。


まとめ

  • 准看護師と正看護師は別の資格なので、あらためて学校に通い、正看護師試験を受ける必要がある
  • 准看護師の実務経験によって、通信講座の受講で済む場合がある
  • 正看護師になるための学校はさまざま存在するので、学校選びの際は比較サイトなどの利用をお勧めする
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